創栄自動車㈱の施工事例を見て頂いてありがとうございます。このまま読み進めて頂き更なる別の施工事例も見て頂けたら紹介している私も浮かばれるかもしれません。どの職業も大変ですが整備、自動車に関わる仕事って実は物凄く大変なんですよ・・って話です。今回はその一例「ガソリン漏れ」での御相談でした。ガソリン漏れってヤバくないですか。幸か不幸か今は冬ですので夏よりは危険度は下がり?ますが危険な事には変わり有りません。そうですね・・数年前でしょうか。私の知っている自動車屋さんで燃料ポンプ交換中に飛び散った燃料がストーブの火に燃え移り工場が半焼という大惨事が御座いました。私は当時ヘビースモーカーで1日最高4箱吸うほどのヤニカス野郎でしたので燃料系の整備をする時にもかかわらず近くで吸いまくってました。危険物取扱者資格を持っているためにガソリンの特性を理解しているつもりで舐めくさっていた超絶ハイパー馬鹿でしたがこの大惨事を聞いてから改心し1日2箱に減らしたのは心温まるエピソードです。
まずは漏れ箇所の確認です。左リアタイヤ付近から漏れてしまうという事は・・やはり給油口パイプが錆による腐食で穴が開いているようです。昔から国産、外車を問わず給油口パイプの腐食は多いので珍しい事ではないのですが。ホイールハウス内にパイプが有るという事はタイヤが巻き上げた雨や雪、泥などがパイプにかかってしまうというアホな設置場所となっているから腐食してしまうのです。一応カバーは付いてますが逆にカバー内に溜まってしまうという更にアホ設計。まぁメーカーさんの責任は5年ですからリコールを除けば5年持てば良い設計になりますのでコスト削減も関係しているのでしょう。雪国は塩カリの関係で錆も出やすいですから給油口パイプだけではなく様々な箇所が腐食してしまうという車にとっては最悪な環境ですのでしょうがないのでしょうか・・
さぁ交換しましょう。なんて簡単に行かないのが整備というものです。整備要領書に書かれている手順書には燃料が満タンの場合、ボルトの固着など様々な要因は無視ですからソコは整備士のスキル次第で交換方法も様々となります。それなのに工賃は決まっているという謎システム。簡単でも苦労しても御客様の請求工賃は決まっているのです。これを知らない方は「高い!」って仰りますが認証工場はほとんど一律ですので非認証工場のダークな整備で安く済ませるのも有りかもしれません(笑) ブラックジャックも医師免許持って無くても凄腕でしたので非認証工場にも凄腕が・・ まぁブラックジャックさんは高い請求で有名でしたが。燃料系整備あるあるで今回もガソリンは満タン付近で御座いました。昔みたいにホースぶっこんで吸って抜く・・なんて最近の自動車は出来なくなっていますので色々試行錯誤で抜きましたが大変時間がかかりました。この時間で請求したら抜くだけで数万円請求となります。
なんでしょうかこの掘り出したばかりの山芋のような物体は。「あらぁ 土がついていて新鮮な山芋ね。」「今日はとろろ汁よ」「やったねママ!今日はホームランだ」なんて小学生は「とろろ汁」で喜びません。せめて生チョコココアパウダー・・ すいません。あぁボロボロです。錆って凄いですね。これでは給油時にダダ漏れだったでしょう。燃料タンク内に錆の破片が行って無い事を祈ります・・ パイプ自体の交換は簡単ですが固定ボルトの固着やら何やらで結構な時間がかかってしまいました。燃料系整備ですから火が使えませんのでボルトの固着なんてどうしようかと・・ 何とか緩んだのでホッとしました。この瞬間がトヨタなんでしょう。一時期のトヨタのボルトは最悪でしたが改善されたようです。軽No.1のメーカーなら全部アッサリ折れて大変な事になっていたでしょう(笑)
君は美しい・・彼女や奥さんに言ってますか。気持ちだけじゃ伝わらないのですよ。「言葉に出して!」 当然私は言ってません。何でも新しいものは良いですね。意味深ですが新品ってテンション上がりません? 新品、新学期、新年、新人、新作・・日本人の魂、ソウルに響く言葉。そして「新潟!」 日本の形をしたド真ん中に位置する「愛してる新潟!」 「言葉に出して!」・・ さて、交換も完了し燃料も戻し漏れテストもOK! 時間はかかってしまいましたがミッションコンプリート。時空を捉えました。工場も燃えること無く良かったです。そんな危険と隣り合わせなお仕事が整備というものなんです。お医者様ほどではないですが御客様の御車の安全を守るという事が御客様の命も守れると信じて私は私の責務を果たす、私の整備した車で死なせない! というどこかで聞いた事有るような文で締めさせて頂きます。今回の御依頼ありがとうございました。